動脈硬化とは
心臓から全身に血液を送るために柔軟で弾力のある動脈ですが、動脈硬化とは、いろいろな原因で血管壁にコレステロールがたまり、狭く血液の流れが悪くなったり、硬く破れやすくなったりする状態を言います。
症状としては以下のようなものがあります
- 心臓 / 心不全、狭心症、心筋梗塞、高血圧
- 脳 / 脳梗塞、脳出血、くも膜下出血
- 大動脈 / 大動脈瘤破裂
- 下肢 / 下肢閉塞性動脈硬化症
動脈硬化の原因
動脈硬化症はある種の老化現象とも言え、年齢を重ねるとどの方でも動脈硬化症になります。
しかし、同じ年齢であっても血管の状態には個人差があることから年齢の他に、「高血圧」「高脂血症」「喫煙」「肥満」「糖尿病」「ストレス」「男性」であることが関係すると考えられています。
動脈硬化の5つの危険因子
- ①高血圧
- ②高脂血症
- ③糖尿病
- ④喫煙
- ⑤肥満
必要な検査
一般の診療では次の3項目の検査が心臓、脳、下肢の動脈硬化の程度を知る手がかりになります。
- 上腕動脈と足関節上部で測定する血圧の比ABI(ankle brachial index:足関節上腕血圧比)、脈拍の触れ方、左右差
- 心電図
- 血管エコー
ABIによる検査
動脈硬化は全身病でいろいろなところに起こるものです。足の痛みとして症状が現れるこうした足の動脈硬化が起きている人の7割は、脳や心臓でも動脈硬化が起きていると言われています。動脈硬化がどの程度進行しているか、頭や心臓の場合はなかなかは外からではわかりません。
しかし足の動脈硬化の場合は「足の血圧」を測ることで簡単に進行の程度を知ることができるのです。
当院では心電図、上腕動脈と足関節上部で測定する血圧の比ABI(ankle brachial index:足関節上腕血圧比)、頚部血管エコー検査で「動脈硬化の管理」を行っています。
ベッドに横になり、両手首・足首にセンサーをつけて検査します。血管の硬さと詰まり具合から、動脈硬化がどの程度進んでいるかがわかります。
※「足の血圧」は必ず医療機関で測定してください。(家庭用の血圧計では測定できません)